【選評】鹿島アントラーズ J1リーグ 第1節 アウェー広島戦
少し遅くなりましたが、ついに今年もJ1リーグが開幕しましたね。
J1 第1節 アウェー広島戦
結果は、
鹿島 0-3 広島
で残念ながら公式戦3連敗です。
この結果に厳しい鹿島サポも、まだ序盤だからと優しい鹿島サポもいると思います。
私はというと前にも述べたように、GW前までは新戦術の習熟とメンバー間の連携強化の期間だと思っているので、まだ見守っている段階です。
3連覇を達成したオリヴェイラ監督のチームも最初はいきなり3連敗でしたし、まだまだシーズン始まったばかりでですから、1試合くらいでは一喜一憂しませんよ。
J1リーグはDAZNで見れるので今回はフルタイム観戦しています。
【公式】ハイライト:サンフレッチェ広島vs鹿島アントラーズ 明治安田生命J1リーグ 第1節 2020/2/23
この試合を一言で言えば、「チームとしての成熟度の差がでた」に尽きると思います。
たらればですが、動画20秒からの2連続でポストを叩いたシーンが決まっていれば、全く違った試合になっていたでしょう。
さて総括してまずは失点シーンについて、
◆1失点目
自陣深いところでプレーに対する習熟度が低かったにつきますね。
健斗のミスですが、相手を受けて背負ったときにどのようにつなぐか、周囲のDFはパスを受けることと、奪われた場合のリスクマネジメントと、両立したポジショニングが求められますね。
ただ、ここは時間が経てば精度が上がってくると思います。
◆2失点目
フォアチェックをかわされたときのカウンターへの対応の守備をどうするのか。これはザーゴ監督のやり方が問われるシーンだと思います。
一つの解決策は、個の力で守りきれるだけのDFの選手を起用する。かなと思います。
あのリバプールでさえ、ファン・ダイクの守備力に頼っているところはあるので、カウンター対策として守備力に長けたDF(鹿島で言えばブエノ)を起用するのがセオリーかと思っています。
◆3失点目
これも1失点目とほぼ同じ。
中盤のあの位置でドリブルして奪われた名古のミスですが、奪われることは起こり得ることなので、攻守における周囲のサポートの精度をあげていくしかないですね。
続いてチームの攻守全体について、
◆攻撃面
高い位置で奪ってからのカウンター、引いた相手に対してポゼッションからの裏へのパスでサイドを崩すプレーとザーゴ監督のやりたいことが見えてきた印象です。
あとは、押し込んでも点を取れないときに流れを変えるセットプレーの精度も上げていかないといけないかなと思いました。
◆守備面
ハイプレスは非常に見応えもあり一定の効果も出せていましたが、カウンター対策はまだまだですね。
失点シーンの総括で述べたように、チームの守備の安定にはビルドアップ力がまだまだであったとしてもブエノを使ったほうがいいかなと思います。
最後に出場した選手の中から良くも悪くも気になった選手をピックアップします。
町田
2失点目のときの寄せの甘さは改善すべきですが、CBからのビルドアップという面では非常に貢献度が高かったと思います。
一発で裏に抜け出すパスや、精度の高い縦パスで攻撃の起点になっていました。
今回のプレーを見る限り、現状ザーゴ監督の中ではCBの一番手のようなので、急激な成長に期待ですね。
関川くん
町田と同様に3失点目の寄せの甘さは改善すべきですが、J1デビュー戦とは思えないくらいしっかりとしたプレーができていたと思います。
ビルドアップ能力の高さは見せてくれたので、あとはセットプレーでの得点力にも期待したいですね。
今シーズンは出場機会が増えそうなので、早くJ1のスピードと強度になれて鹿島を背負って立つCBに成長してほしいです。
エヴェラウド
ポストプレーが一流であることは見せてくれました。
あとは自慢の決定力が火を吹くのを待つばかりですが、得点が取れない試合が続くとあとに控える上田や染野に ポジションを奪われる危険ありですね。
ファン・アラーノ
最初のシュートを決めていればヒーローだったのに。。。
献身的な守備やボールを持ったときのセンスの高さは感じましたが、まだまだ日本のサッカーに慣れていない印象は拭えないですね。
早くセルジを忘れさせてくれるレベルの活躍を期待しています。
荒木くん
篤人以来の高卒新人の開幕戦出場を勝ち取った実力は本物ですね。
岳や裕葵のデビュー戦も衝撃でしたが、荒木くんも負けず劣らずの衝撃でした。
とにかく基礎技術が高い。特にトラップとパスの基本のレベルが非常に高いですね。視野の広さも相まってなんでもできる選手と言っても過言でないレベル。
今後が非常に楽しみな選手ですね!
新型コロナの影響で次の試合はだいぶ先になってしまいますが、チーム戦術を熟成させられるという意味では、鹿島にとってはプラスに働きそうです。
シーズンはまだまだこれから、ガンバレ我らが鹿島アントラーズ!!